- 2009年1月27日 17:26
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クラリネットのための名作を残してくれた作曲家は沢山います。それは我々クラリネット吹きにとって、とても嬉しい事です。
しかし、その中でもモーツァルトの存在は、他の作曲家たちと大きく水を分けて、トップに君臨しているといっても過言ではありません。
モーツァルトは最初からクラリネットを知っていたわけではありませんが、ヨーロッパ中を旅してまわっているうちにクラリネットに出会い、その可能性に大きな興味を持つ事になります。そして、音楽家として大活躍をしたウィーンで、名クラリネット奏者、アントン・シュタードラー(とその弟)と出会い、その魅力の虜となりました。
そのシュタードラーのために書かれたとされる二つの曲のひとつ、クラリネット協奏曲は死の直前に書かれた、禁欲的で神がかった、不動の名曲として知られています。僕もこの曲を演奏したい一心でプロを目指したわけですから。
そしてもう一つ、弦楽四重奏とクラリネットによる「五重奏曲」があります。
これは彼がなくなる2年くらい前の作品で、まだ生き生きとした33歳のモーツァルトの遊び心たっぷりの、本当にモーツァルト「らしさ」の詰まった秀作だと僕は思っています。
この曲を演奏(練習)している時には本当に幸せなんです。協奏曲の方は数々の試験・コンクールやオーディションで苦しい気持ちで演奏した経験が頭を支配して(苦笑)、なかなかその美しさに酔うことが出来ないのですが、幸いこの五重奏曲ではその経験がありません。
理由はそれだけではないですけど(笑)本当に演奏者もお客様も幸せになれる名曲だと僕は思っています。
今回、大阪でこの曲を演奏させていただけることになりました。告知ばっかりでスミマセン(笑)。
2009年2月8日(日) 13:30開演
モーツァルトの邂逅
出演 人見 剛(クラリネット)
田尻洋一(ピアノ)
瀧花絵里子・山本綾(ヴァイオリン)
矢島千愛(ヴィオラ)
江口陽子(チェロ)
場所 遊音堂
演目 クラリネット五重奏曲 Kv.581
ピアノ四重奏曲 ト短調 Kv.478
入場料 3000円
ピアニスト田尻洋一さんのピアノ四重奏曲も合わせてお楽しみいただけます。
お近くの方、是非お越しくださいね!
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