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「ローマの松」に寄せる思い?

7月ですね・・・。5月と6月の「月記」が落ちていて、そろそろ書かないとまた演奏会のご案内しか書かないブログになってしまいますので、3ヶ月分のボリュームで、たまにはコラム的な事を書いてみようと思います(笑)。

中四国、九州地方ではたくさん雨が降ってるようですが、関東地方は空梅雨気味。ホントに梅雨時なんだろうかと疑いたくなるような晴天の日が、梅雨入り後もずいぶんとありました。それでも湿気ムンムンな日は非常に辛い思いをしているのは、11年も梅雨の無い国で自分の体を甘やかしてしまったせいでしょう。(梅雨という言葉を4回も使ってしまった・・・)

まずは、4月21日の六本木での演奏会、大変多くのお客様に来ていただき(遠くは韓国から(笑))、とても素敵な時間を過ごせた・・・と奏者が言うのも変かも知れませんが、ホントに素敵な時間でした。個人的な反省点は常にありますが、自己の再確認も新しい事への挑戦も出来、やって、そしてやり遂げて良かったと思ってます。評価は聴いてくださった方にしていただく事でそれぞれ色々とと思いますが、BrahmsやSchumannの作品を通して僕がドイツで感じて来た風をで感じていただけてたら嬉しく思います。また頑張ります!

5月は、僕が先生業をしてる某楽器屋さんのためにたくさん演奏しました。4カ所。毎週末やってた感じです。昨年と一昨年は講師みんなで大きなコンサートをしてたのですが、今年は大人の事情で無し。楽しみにしてくださってた方々からたくさんお問い合わせがありましたが、開催出来ず残念でした。さて、来年以降復活する可能性はあるのでしょうかね〜?

6月、誕生日でした。本当に惑わなくなるのかが楽しみな40歳。40という数字よりも、20歳を2回やったと考えると、たくさんの時間の経過を感じます。20歳まではホントに長い時間だった気がしたのですが、その後の20年は「気づいたら」の20年。それだけ充実した20年を過ごしたゆえの感覚だと考えたいのですが、その答えはきっとこれからわかるのでしょう。良い節目の年に出来たらと思っていますので、まだまだお祝いしてくれるというお誘いやプレゼントは絶賛受付中です。お待ちしております!


さてさて、やっと今回の記事のタイトルの話題になります。

一昨年、昨年と6月の頭に開催される、東京ガス吹奏楽団の定期演奏会のお手伝いで演奏させていただいており、今年も呼んでいただきました。以前にも記事にした事がありますが、毎年素敵なオペラシティの舞台で、毎年著名なソリストを迎えたり(今年はN響ホルンの今井さん)、オーケストラの有名な曲のアレンジ物をプログラムに入れたりと、本格的かつ挑戦的な演奏会で、ブラス少年だった僕にとっては年に一度の貴重な吹奏楽の機会として、楽しく演奏参加させていただいてます。その今年の演奏会の「大曲」は、レスピーギ作曲の交響詩「ローマの松」でした。

曲の概要はWiki先生に頼る(え?ジャニコロのクラリネットのソロは「哀しい」んですか???)。

レスピーギの「ローマ3部作」は、迫力があって色彩豊かで、さらにあまり長くないという素敵な管弦楽のための楽曲で、まだロックンローラーになりたいと思ってた頃(笑)の僕でも大好きな曲でした。そのうちのひとつ「ローマの松」の吹奏楽アレンジされた物を僕が高校一年の時の金光学園音楽部吹奏楽団が取り組む事となったのでした。これはもしかしたら、大正何年かに創部して以来80年くらいで最大の挑戦だったのではないでしょうか。

この曲の4つの楽章のうち、第2と第4は比較的金管が鳴れば大丈夫的な(失礼)楽章なのですが、クラリネット吹きの僕は第1と第3に本当に苦労した思い出がいっぱいです。オーケストラのために書かれた楽曲を吹奏楽に編曲して演奏する場合、クラリネットの役割は高音部弦楽器の代役が主となります。クラリネットが器用な楽器だと思われての編曲者の意図でしょうが、楽器が器用でも操る奏者が器用であるという保証は無いと考えていただきたいものです(苦笑)。いろいろ大変だった所はありますが、やはり第3「ジャニコロ」で、弦楽合奏的サウンドをイメージしながら、繊細な音も色彩感たっぷりな音も出せずに・・・というか高校生の僕はそんな事の必要性も可能性も考えず、ただただ先生が何度もダメ出しをするのに耐えて暑く辛い夏を過ごしたその思い出が最大の難義だったかも知れません。なので、そのあとに来る第4「アッピア街道の松」で最大の盛り上がりの所で感動して涙する人の方が多い中、僕はもうアッピア街道が始まった時点で開放感から涙腺が緩んで、最高潮の所ではもう冷めてます・・・というのは言い過ぎにしても、一般的ではないクライマックスを持っているようです。

で、24年経った現在。今回の僕は、高校生の頃のように半年くらいかけて練習はしてませんが、自分の期待されてる役割を果たすべく心の準備をしっかりして演奏に臨みました。あの時とは自分も周りもホールも全部レベルが違う状況での演奏ですから、当然素晴らしい事があの場では起こっていた・・・と想像しておりますが(自分で自分の演奏は聴けないので)、やっぱり今でもアッピアに入ったあたりで少しだけウルっときました。

2012060802.jpg

ところで、僕はオーケストラでこの曲を演奏した事も無く、また吹奏楽でもソロを吹く立場で演奏参加した事がないので、あの美しいジャニコロの松のクラリネットのソロは、オーディションや卒業試験のオーケストラスタディでしか人前で演奏した事がありません。いつかやれる日がくるのでしょうか。

2件のコメント(ありがとうございます!)

たけ 2012年7月 7日 00:56

ローマの松、懐かしいなぁ。
当時を思い出して悦に入りながら、文章で笑いながら、読ませてもらいました。
アッピア街道の入口でうるっと来てたら、まともに行進できんでしょ!
でも、クラリネットパートにとってはそうだったんだ~というのが今さらながらに分かりました。
打楽器は、基本的に暇だったんで・・・

Tsuyoshi Hitomi Author Profile Page 2012年7月10日 13:20

そうそう、打楽器は暇だよね。まあ、涙腺緩みポイントは人それぞれなんで(笑)。そういえばキミら夫婦がイタリア旅行に行った時アッピア街道見に行ったって言ってたよね。

ローマの松に限らず、仕事として中高時代にやった曲に触れる時は仕事を忘れてしまいます。困ったもんだ(笑)。

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